花粉シーズンが到来し、目のかゆみや鼻水などの症状が多く出ていますが、今年はそれに加えてマスクで乾燥してカサカサする、という声も聞かれます。
この季節の肌のかゆみは、「花粉症皮膚炎」とも呼ばれています。
マスクによる摩擦と花粉の対策と、肌トラブルにやさしい洗顔と保湿方法について、専門家に教えてもらいます。
花粉症皮膚炎とは
シロノクリニックの白壁医師によると…

冬からの乾燥が蓄積されて、春先になって花粉が飛んでいたり黄砂が飛んでいたりして、そういうのが肌についてかゆみが増したり赤みが増したりしている状態の方は「花粉症皮膚炎」と診断することがあります。
「花粉症皮膚炎」とは?
コロナ禍の中、今の生活に欠かせないマスクが原因を作っている可能性があるんです。

マスクの当たる感じがすごくかゆくなってしまって、かいてしまうことによってバリア機能も落ちてくるので、「花粉症皮膚炎」と「マスクかぶれ」が被っている方が増えているのではないかと思います。
マスクによる摩擦と花粉のダブルパンチから肌を救い出すためにはどうすれば良いのでしょうか?

第一にバリア機能を補うことが大事なので、対策としては帰ってすぐに顔を洗っていただくとか、もし乾燥してしまったらじっくりと保湿をしていただくということが、非常に大切だと思います。
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美容家・石井美保さんに教わる花粉ケア
どうすれば肌のバリア機能を補うことができるのか、その道のプロに教えてもらいます。
数々の美容雑誌に取り上げられ、ご自身の書いた書籍は異例のヒット、多くの方の支持を受ける美容家・石井美保さんです。
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Q:花粉ケアはされていますか?

「肌をガードしていれば肌荒れにはならない」という考えでやっています。
花粉で肌に赤みが出ているとかかゆみを感じているのであれば、その時だけなるべく炎症を鎮めるようなケアを徹底してあげると、一年中慢性的にいつでも敏感というふうにはならずに済むと思います。
摩擦は全ての大敵です。
カギは、「いかに摩擦を避けられるのか」にあるということです。
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石井式洗顔方法は?
まずは石井さんに洗顔方法を教えてもらいます。
まずは、もこもこの泡を作るのが鉄則です。
肌で摩擦が起きないよう、顔での泡立てはNGです。
脂の多い場所、毛穴の開いている場所から泡をのせていきます。
泡をギュッギュッと押し当てるようにのせて、全体的に広げていきます。
汚れは泡で十分に落とせます。
すすぐときにも、顔をこすらず30回以上やさしく当てるようにすすぎます。
洗う順番は、毛穴など気になるところから泡を押し付けるイメージで、泡全体を広げていきます。

肌の上にクレンジング剤と洗顔フォームとかの洗浄剤が長くのっていればのっているほど、肌のバリア機能を壊して中に侵入してしまうんです。
バリア機能を奪い過ぎないためには、洗顔+すすぎで1分以内です。
すすぎ終わったら、タオルでやさしく水分を拭き取ります。

顔は顔用の新しめの肌当たりのいいタオルでやさしく拭くようにしましょう。
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保湿のコツは?
洗顔後の保湿のコツも教えてもらいます。
化粧水を手に取り、両手で温めてからハンドプレス付けします。

小指と薬指は普段あまり使わない指なのでぶきっちょなんですね。
その分、力もあまり入らないので、やさしく肌に伸ばすためにこの小指と薬指を使いましょう。
力が弱い指による摩擦を避ける方法は、乳液・美容液・クリームでも同じ要領だということです。
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洗顔の際、気を付けたいポイントはお湯の温度!
肌がかゆいとき、熱いシャワーを直接肌に当てると必要な油分まで流してしまうため、乾燥が加速してしまいます。
30℃くらいのお湯で洗顔するのがオススメだということです。
肌のトラブルを起こしやすいこの時期を乗り切る参考にしてください。