鼻水や目のかゆみの症状が出る花粉症の症状が、もう始まっているという人も増えてきています。
花粉症で新型コロナウイルス感染がさらに拡大する恐れがあるため、これからの季節どんなことに注意しなければいけないのでしょうか?

耳も鼻も喉も痒い

今年も花粉症の季節がやってきた
ウェザーニューズによると、関東では2月上旬に花粉の飛散が始まり、2月中旬には東日本や西日本の広い範囲で花粉が飛び始めるということです。
ー写真ウェザーニューズより
飛散量は全国的に平年と比べて7割程度だということですが、飛散量が少なかった昨年と比べると今年は花粉が多く、飛散傾向が場所によっては昨年の2倍以上と予想されているため、油断禁物なんです。
さらに今年は、未だ終息の兆しが見えない新型コロナウイルスと併せて2つの敵との闘いです。
見えない敵、花粉とコロナ感染対策方法や役立つアイテムが、1月23日のめざましどようびで紹介されました。
新型コロナウイルスをもらうリスクと広げるリスクが上がる?
花粉症に詳しい専門家、有明みんなクリニック・有明ガーデン院の小島医師が指摘するのは…

「もらうリスク」があがる、もうひとつは「広げるリスク」が上がるということです。
なぜなら、鼻や目の粘膜を介してウイルスが”粘膜感染”をすると言われているからです。
新型コロナウイルスは、飛沫だけでなく粘膜を通して感染する危険があります。

花粉症の症状で目がかゆくなり、手で目をこすったり、鼻水や鼻のかゆみで鼻を触ってしまうことが増えます。
その際に、手にウイルスが付着していれば、目や鼻の粘膜を介して感染してしまうリスクが高くなります。
ウイルスが付いている手すりや電車のつり革を触った手で、目や鼻をこすったりするだけでもウイルスが侵入する可能性があるんです。
花粉症で多いのは、くしゃみなどの症状です。
花粉症の人が新型コロナウイルスに感染していた場合、くしゃみや鼻をかむ回数が多くなり、ウイルスを広めるリスクも高まるため、マスクの着用がより重要になります。

花粉症の方も花粉症でない方も、花粉が飛来することで新型コロナウイルス感染のリスクが上がります。
では、そのリスクを回避するにはどうしたらいいのでしょうか?
マスクや手洗い、うがいをするのはもちろん、薬で症状を抑えることが大切だといいます。

花粉が飛散し症状が出る前に、耳鼻科など医療機関を受診し診察の上、処方をもらってください。
花粉症は、花粉が飛来する前に、粘膜の炎症を軽減することができる抗ヒスタミン薬を服用することで、ウイルスの拡散の元になるくしゃみなどの症状を抑えることができるといいます。
感染が心配で病院に行けない人のために、病院によってはオンライン診療を始めたところもあります。
診療のあとに病院が近くの薬局へ処方箋を送ってくれるので、なるべく人に接触しないように薬をもらうことが可能だということです。
その他、粘膜のレーザー治療や舌下免疫療法がありますが、これらは花粉が飛んでいない時期に行うのが最適だとしています。
花粉を家に持ち込まない工夫とは?
現在花粉症でない人にとって大切なのは、花粉を家に持ち込まないことです。

服装は、セーターなど表面が毛羽立った衣服は花粉がつきやすいので、ポリエステルや綿など表面がつるつるしたアウターが望ましいです。
服装の工夫でも家に入る花粉を減らすことができるといいます。
しかし、コロナ禍の今、悩ましい問題があるんです。
厚生労働省は、新型コロナウイルス対策として、「風通しの悪い空間をなるべく作らないために換気が重要」と指摘しています。
その一方で、環境省の調査では、「家の窓を1時間開けたままにすると1000万個の花粉が家に流入する」という結果が出ています。
花粉を入れない工夫をしながら、新型コロナウイルス対策で換気をしなくてはいけないという現実が…。
そこで役立つアイテムが、「網戸用花粉フィルター」です。
特殊な不織布を使用したフィルターを網戸につけるだけで、およそ80%の花粉を防ぐことができるといいます。
花粉症対策と新型コロナウイルスの感染防止対策を両立させるためには、日ごろの心がけや生活のちょっとした工夫が大切だと言えそうです。
家での換気が大切になってきますが、窓を開ける幅は10cm程度が良く、レースのカーテンをすることで花粉の流入を1/4に軽減することができるということです。
換気のタイミングは、午後は花粉が多く飛ぶので午前の方が良いということです。