全国各地でゲリラ豪雨や台風など、大気が不安定な日が続いています。
季節の変わり目で台風も多いこの時期は、体の様々なところにつらい痛みを感じる人が増えるといいます。
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「気象病」とは?
気象による体調不良を専門とする医師、せたがや内科・神経内科クリニックの久手堅司院長によると…

特に気圧の変化によって様々な症状が出るのが「気象病」なんですけれども、その中でも頭痛を訴える患者さんが多いです。
「気象病」とは、気温や気圧など「気象」の変化によって引き起こされる様々な症状の総称です。
特に、天気の変化で体調不良を感じる人の一番多い症状は「頭痛」だといいます。

台風が一番調子が悪くなりやすいですね。
気圧が変化して急激に下がるので、例えば台風が九州に近づいたり沖縄に近づいた時点で、関東周辺の方は不調になる方が多いですね。
ゲリラ豪雨もジェットコースターのように気圧が急激に下がったり、過ぎ去ったら急激に戻ったりするので、頭痛の症状は強く出やすいですね。
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「気象病」の原因は?
台風やゲリラ豪雨などで気圧が下がると、なぜ頭が痛くなるのでしょうか?

耳の奥に「内耳」という器官があって、気象病は「内耳」が敏感になって気圧の変化を過剰に感じてしまって、その信号が増幅されて脳に伝わって様々な症状、特に頭痛が出やすいといわれています。
通常「内耳」は、気圧の変化を感じるセンサーの役割をしています。
しかし、気象病の人の場合、内耳のセンサーが敏感になりすぎているため、低気圧が近づくと脳が気圧の変化を過敏に感知して、その結果 頭痛が起こるというのです。
「気象病」セルフチェック
では、どのような人が「気象病」の疑いがあるのでしょうか?
どちらかに当てはまったら「気象病」の可能性があるということです。
他にも、同じようなメカニズムから気象病になりやすい人がいるといいます。
「気象病」の症状を和らげる対処法は?
せたがや内科・神経内科クリニックの久手堅司院長は、4年前から「気象病」外来で診療しているということです。
気象病による頭痛の症状は抑えることができないのでしょうか?

「内耳のセンサーがリセット」できると頭痛の症状は改善すると思われます。
内耳のセンサーが反応しやすいというのは、耳まわりの血行が悪いことで起こるんだそうです。
耳まわりの血行を良くすれば内耳のセンサーが正常に働くということです。
オススメの対処法を2つ教えてもらいます。



これをやることで耳まわりの血流が改善するため、気象病の症状が改善します。
気がついたときにやったり症状が強いときにやるのがいいのですが、注意が一つあって、このマッサージをして頭痛がひどくなる人は避けた方が良いです。
偏頭痛の人の場合だと血行が良くなってひどくなる場合がありますので、注意が必要です。


お風呂に入ったときに温めたり、お店で濡れタオルが出た場合に温めることで、同じように耳の血行を改善しますので症状の緩和ができます。
それでも症状が良くならずに病院を受診する場合の目安は?

ちょっとした気圧の変化で頭痛・めまいがひどくなったり改善しない方は「脳神経内科」や「耳鼻科」で診療してもらった方がいいと思います。
気象病・天気病専門外来もありますが、まだ少ないということです。
これから台風も増えてきますので、参考にしてみてはいかがでしょうか?