まだまだ続く残暑で熱中症とともに気をつけなければいけないのが「水中毒」です。
吐き気・めまい・頭痛…熱中症の症状かと思いきや、実は「水中毒」にかかったときの症状なんです。
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警視庁も「水中毒」に注意喚起
「水中毒」については、警視庁もツイッター上で注意喚起をしました。
皆さんは『水中毒』をご存知ですか?汗をかいた後、水を大量に飲むことで血液中の塩分濃度が低下し、頭痛やめまい、さらには呼吸困難などに陥ることがあるそうです。熱中症予防には水分補給が大切ですが、水とともに塩分タブレットを食べたり、経口補水液等を飲むようにし、水中毒にも注意しましょう。
— 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) August 23, 2020
実は、汗をかきやすいこの季節が要注意だというのです。
済生会横浜市東部病院患者支援センター長・谷口英喜医師は…

ひどい時はけいれんを起こしたり、心臓だと心不全、命に関わるような危険が起こる可能性があります。
命の危険もあるという「水中毒」、原因と注意すべきポイントは?
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「水中毒」の症状は?
「水中毒」とはどのような症状なのでしょうか?

汗で塩分を体から失って、さらに大量の水を短時間でたくさん飲むことで起きる病気が「水中毒」です。
通常、私たちの血液は、水分と塩分がバランスを保った状態で流れています。
しかし、汗をかき、水を一度に大量に飲むと、血液中の塩分濃度が急激に低下、頭痛やけいれん・不整脈などの症状に見舞われ、最悪の場合心不全などを起こして死に至ることもあるというのです。
水の適切な摂取量は?
では、水の適切な摂取量とはどのくらいなのでしょうか?

1時間に1Lを超える真水を一気にとらない。
2~3時間かけて3~4Lとっても「水中毒」になる可能性があります。
厚生労働省は、1日あたり水1.2L(コップ約6杯分)を食事以外にこまめに取ることを推奨しています。
また、「水中毒」の前兆の1つが「握力が弱くなること」で、普段開けられるはずのペットボトルのふたが開けられないようだと危険のサインだといいます。
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経口補水液・塩分タブレットを推奨
さらに、この季節ならではの特に気をつける点は…

「水中毒」と「熱中症」の症状はすごく類似しているんですね。
熱中症かなと思ってさらに真水を飲ませてしまうと、水中毒の症状が悪化して命に関わることがあります。
熱中症か水中毒かをすぐに見分けるのは難しく、この季節、具合の悪い人を見かけたらまずは塩分を補給すべきだといいます。
また、手軽に塩分補給が可能な経口補水液や塩分タブレットについては警視庁も推奨しています。
ドラッグストアでも、昨年と比べて5割増しで売れているといいます。
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水中毒対策ドリンクの作り方
さらに、こうした備えが無くても自宅で簡単に「水中毒対策ドリンク」が作れるといいます。

1Lの真水の中に3gの食塩と20gの砂糖を入れることによって、経口補水液に近い組成の飲料ができあがります。
飲みやすくするために、レモンやグレープフルーツなどを10滴くらい入れると良いです。
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