ジメジメしたこの季節、足の臭いで悩んでいませんか?
同じ靴を履くことが多い・足をしっかりと洗えていない・汗をかく機会が少ない、ひとつでも当てはまってしまったら、足の臭いに要注意!ということです。
どんなケアが良いのか、専門家に教えてもらいます。
足の臭いの原因
なぜ足は臭くなるのでしょうか?
体と臭いの関係に詳しい内科医・桐村里紗先生は…

足の臭いの原因は、「角質」と「汗」によって靴の中が「細菌の培養装置」になっているからです。
臭いの原因は、足にある「細菌」が、角質や汗をエサにしてニオイの元を排出します。
足に角質や汗が多いと細菌がどんどん増殖、ニオイの元が増え、足から強い臭いが出てきます。
制汗剤シートや消臭クリームを使うなど、人によってケアの方法は様々ですが、何が適切なのでしょうか?
臭いのメカニズムに精通した医師にオススメの最適ケアを教えてもらいましょう。
角質・汗・ムレのケア
足が臭くなるのは、角質・汗・ムレが栄養になり「常在菌」のエサになるため、ニオイ成分(菌の排泄物)が増えるからなんです。
その成分は…
など、様々な臭いが入り混じっているといいます。

「常在菌」なので、100%誰の足にもいるんです。
ただし、エサとなる角質が多いとか、靴がムレて高温多湿のバイオ装置のような状況を作ってしまうとニオイ成分をたくさん発生してしまいますので、角質ケア、汗・ムレのケアがとても大切になってくるということなんです。

毎日同じ靴を履くのはNGなんです。
なぜかっていうと、靴(足)というのは1日履いたら体より5倍も汗をかいているので、まだムレた状態なんですね。
それを乾かさないで履いてしまうと靴の中で菌が増えてしまうので、ますます靴自体が臭くなるということになってしまうんです。
湿っぽいなと思ったら、基本的には乾かしてもらった方がいいと思います。
(※同じ靴の着用頻度は3日に1回ほどが望ましい)
角質ケアの方法
足のニオイの疑問・悩みには、

角質の削り方がわからない

足のニオイにつながるかわからないが、角質ケアを定期的にやっている
などの声がありますが、桐村先生は…

角質けずりは要注意!!
角質ケアは大事なんですけれども、角質をやすりや軽石でけずるというのは基本的にNGなんです。

なぜかというと、「角質」というのは皮膚を外部の刺激とか外敵から守っているんですね。
なのでこれをゴシゴシ削りすぎてしまうと、体というのはより守ろうとして角質を分厚くしてしまいますので、エサが増えてしまうんです。
ゴシゴシけずった後というのは顕微鏡で見たらボロボロの状態で、角質、つまりエサとなるタンパク質がボロボロこぼれている状態なので、より菌が増えやすくなってしまうんですね。
なので、角質ケアをしたいと思いましたら、角質をやわらかくする「尿素」の成分が入ったクリームで保湿してやわらかくするということが適切なケアになってきます。
正しい足の洗い方
角質のよくたまる場所は…

【正しい足の洗い方 5ステップ】

10分ほどお湯につけ、皮膚全体をふやかす

手洗いで大丈夫

手の指で足の指の間を洗い、角質を除去

ねじるようにして洗い、第一関節と付け根の間の角質を除去

”あか”や”汚れ”のたまりやすい爪のまわりを念入りに

まず「ふやかす」ということが大事です。
まずお風呂にしっかり入っていただいて、角質がやわらかい状態で取れやすい状態になると、本当に指で優しく洗うだけでもどんどん”あか”がヨレてくると思うんですね。
あとは指と指の間とか、爪と皮膚の間とか、指の第一関節の裏が洗い残しやすいポイントなので、菌のエサとなる角質が多くなってしまっているかもしれません。

角質が多い方は、「フルーツ酸」という軽いピーリング効果のある石けん成分を使っていただくと、毎日使ってもちょっとずつ角質を落とすことができますので、こういったものを使うのもポイントかと思います。
制汗クリーム・消臭スプレーの選び方
【制汗クリームの選び方】

「ミョウバン」というのは、古代ローマ時代から使われていた伝統的なものなんです。
制汗作用と同時に、細菌の増殖を抑える作用もあるんですね。
足用の制汗クリームなどの裏を見ていただくと、ミョウバン入りのものが多いと思うんです。
ポイントとしては、クリームの方が密着効果もありますので持続時間も長くて足の裏用にはオススメです。
【消臭スプレーの選び方】

ニオイ成分自体を消したいわけですから、根本解決のためにはこの「中和・分解系」でニオイ自体を無くす、というものになります。
足のニオイの悩みには、このようなことをふまえてケアをして、ニオイ予防することが大切なんですね。