緊急事態宣言で一変した私たちの暮らし、いつ通常に戻るのでしょうか?
安倍総理大臣が4月7日の会見で、国民に強くお願いしたのが、

この緊急事態を1ヶ月で脱出するためには、人と人との接触を最低7割、極力8割削減することが前提
というメッセージ…
電車に乗り、会社に出勤している人たちにとっては、人との接触を8割減らすというのは難しいのではないでしょうか?
4月8日「Live News it!」「はてな(ha te na)」で触れていましたのでご紹介します。
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人との接触を8割減らすには?
今までは、密閉・密集・密接の「3つの”密”」が集団感染のリスク増になるので避けるようにと言われてきましたが、さらに「人と人との接触を7~8割減らす」ということを目指して欲しいというわけです。
具体的にはどうしたら良いのでしょうか?
昭和大学医学部・二木芳人客員教授によると…

人と会うことをやめれば一番いいわけですがそうもいかないので、人と接触する時には少し距離を取るということが大事です。
最近は「ソーシャルディスタンス」という言葉がありますが、少し距離を置きながら感染の可能性を減らす、ということですね。
街の声を聞いてみると…

いきなり7~8割はちょっときついので、最初は3割でも良いかなと思っています。
慣れてきたら増やしていければと…

人と接する距離が”3密”じゃないので、それを考えていれば大丈夫かと…
じっとしているとすごくストレスがたまるので、普通の買い物が楽しみになりました。
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人との接触を8割減らす必要性は?
総理が「人と人との接触を最低7割から極力8割削減する」という要請の根拠としている試算がこちらです。
流行が始まった日から対策を行っていない場合は、1ヶ月で感染者が急激に増加してしまうが、2割接触を減らすと曲線がちょっと緩やかになり、8割接触を減らすと感染者数が下がって感染爆発を抑制できる、ということなんです。
昭和大学医学部・二木芳人客員教授によると…

結果が出るのが2週間後なので、その時点で新しい感染者が出ないようにすることと、感染者の人たちが良くなっていってさらに患者さんが減っていけば、30~40日でかなり落ち着いた状態に持っていけるだろう、感染爆発を防げるだろうという考え方ですね。
4月8日、東京都で新型コロナウイルスに新たに144人が感染したことが明らかになりました。
1日の感染者数としてはこれまでで最も多くなりました。
感染が相次ぐ「永寿総合病院」の関係者が24人に上るということです。
都内でのこれまでの感染者は1,339人となります。

東京の場合は検査が制限されていて十分にできていないので、もっと積極的に検査をすれば、あるいはこれをかなり上回る患者数というものが確認できる可能性がありますので、より注意して見ていく必要がありますね。
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8割減らしたら感染はどう減るのか?
では、人との接触を避けることで、感染はどのように減るのでしょうか?
例えば、すべての人が人との接触を2割減らしたケースでは、自らが接触した人を起点として、その先の接触者がどんどん増え続けてしまいます。
一方で、すべての人が人との接触を8割減らしたケースでは、トータルの接触者の増加をかなり抑えられることになります。
公共交通機関や職場、買い物で多くの人と接する私たちの日常で、実際に人との接触を8割も減らすことができるのでしょうか?
接触がどのような状況を指すのか、というと…

新型コロナウイルスは主に経路が3つあります。
「飛沫感染・エアロゾル感染・接触感染」この3つはいろんなシチュエーションで起こりうるので、今回の場合、人と近く接する…つまり「接触」を避けないといけません。
屋内・屋外を問わず、人とお互い手を伸ばせば届く範囲の距離に近づけば感染リスクが生じると捉え、「接触」を減らすことが重要なんです。
千葉県では、テレワーク・時差出勤に加えて自転車通勤を推奨しています。
テレワーク、時差出勤ができる職種ばかりではなく、会社によっても対応がまちまちの中で、人との接触を8割減らすというのはとても難しいことだと思います。
各企業・各個人で知恵をふりしぼって対策を立てて、少しでも感染リスクを減らすようにしていければいいですね。