新型コロナウイルスの感染拡大で、予防のためのマスク不足が深刻です。
街では多くの人がマスク姿ですが、ドラッグストアではすでに1ヶ月以上に及ぶマスクの品薄状態が続いています。
皆さん一体どこで入手しているのでしょうか??
この深刻なマスク不足の中、ある現象が…
それは「マスクの再利用」…本当に大丈夫なのでしょうか?
3月4日「Live News it!」の「はてな(ha te na)」で特集をしていましたのでご紹介します。
マスク「品薄」奥の手は「再利用」
マスクの再利用は本当に大丈夫なのか、専門家(東邦大学・小林寅喆教授)に聞きました。

マスクが手に入らなくてどうしてもという状態であれば再利用をしていくしかないと思います。
政府が「マスク不足は解消する見通し」と発表してから、早3週間、店頭の品薄状態が解消する気配は見られません。
必要なのに買えないマスク、どこにも売っていないのに街ではみんなマスク姿…
そのマスク、一体どこで入手したんですか?
『実家で震災用に備蓄していたのを送ってもらった』
『花粉症なので1年前に購入したものがそのまま残っていた』
など、以前からストックしていたという声もあった中、
『消毒して3日くらい使いまわしたりします』
と、一度使ったマスクを再び使っているという声も多いようです。
実は経済産業省も、1つのマスクを長く使用するため、洗ったり消毒液につけることで2~3回程度は再利用できるということを、業界団体を通じて周知する方向で調整していたことが明らかになりました。
しかし、再利用には抵抗がある人も…
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マスク「再利用」大丈夫?
マスクの再利用は本当に大丈夫なのか?
感染制御学に詳しい「東邦大学・小林寅喆教授」に聞くと…

マスクと言うのは「1回きりの使い捨て」ということで作られているので、基本的には再利用はできないことになっているんです。
ただし、例えば人混みの中で直接飛沫を浴びるような場面であれば、何もしてないよりは、再利用でもマスクでガードをしていた方が良いと思います。
一般的なマスクは1回きりの使い捨て、しかし、入手できず、どうしようもない場合などには、人混みなどに行く際の”窮余の策”として「何もしないよりはした方がいい」ということなんです。
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マスク「再利用」その方法は?
どうしてもマスクが手に入らない場合、正しく再利用するための方法を聞きました。

再利用するなら、洗濯か手洗いをし、十分に乾かすことが重要になります。
一度使ったマスクを洗う際に使う洗剤は、通常の洗濯用洗剤や食器洗い用洗剤でOKです。
もし、手洗いで洗う場合には、よく泡立てるのがポイントだと言います。
スプレーなどで消毒をすれば大丈夫なのか?という疑問については…

スプレーをしてすぐ使うと、アルコールを体内に吸い込むことになりかえって有害ですので、アルコールであれば実際に消毒液につけて全体に行き渡らせて、それがまた十分に乾燥しないと使えません。
さらに、マスクを洗濯する際に、塩素系の漂白剤などは体に害があるため、顔に直接触れるマスクなどには使わない方がいいと言います。
しかし、マスクの再利用はあくまでも「窮余の策」頼りにしすぎてはいけません。

使うたびに性能が落ちてくる、ということで考えておいた方がいいと思います。
重要なのは、実際に、周りの人や自分自身が感染している恐れがある場合には、絶対に使いまわしてはいけない、という点です。
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マスク「品薄」いつまで?
では、一体このマスク不足はいつまで続くのでしょうか?
政府が「毎週1億枚以上供給」と公表してから、間もなく3週間ほど経ちますが、全国マスク工業会によると、これまで滞っていた中国からの輸入が今、ようやく復旧し始めたところだと言います。
国内での増産体制はすでに整っているため、今後お店に並ぶマスクは徐々に増えていく見通しだということです。