新型コロナウイルスが列島を不安に陥れています。
クルーズ船「ダイアモンド・プリンセス」では感染した2人が亡くなり、改めて「密閉された空間」の危険性が浮上しています。
私たちが毎日利用する電車の中にはどんな感染リスクがあるのでしょうか?
2月20日、「Live News it!」の「it!(イット)」で特集をしていましたのでご紹介します。
密閉空間の満員電車でのウイルス感染は?
クルーズ船と同じ「密閉された空間」として、今不安の声が上がるのが、私たちの身近な乗り物、「電車」です。
中国の保健当局は、「エアルゾル」と呼ばれる、空気中に浮かぶ小さな粒子によるウイルス感染があり得るとの見方を初めて示しました。
密閉空間となる電車の空気中にウイルスがいた場合どうすれば良いのか、不安の声が上がっています。
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満員電車の乗る位置で感染リスクが変わる?
満員電車の空気中のウイルスはどう拡散するのでしょうか?
電車内でのインフルエンザウイルスの拡散を研究している、京都工芸繊維大学の山川勝史準教授に聞きました。
ウイルスの拡散は「空調によって影響」されます。
空気中にウイルスがあった場合、天井の空調の風によってウイルスが運ばれ、拡散すると言います。
そこで、電車に乗る場合、どの位置に乗るのが安全なのかという疑問が上がります。
実は、ドア付近と座席付近、2つのエリアでは感染リスクが大きく変わり、危険なのはドア付近だと言います。
ウイルスは下にさがろうとするのですが、人の頭などに当たってこれ以上さがれない状況になります。
すると、残された上の空間にウイルスが拡散する、ということになってしまい、頭上にずっとウイルスが漂うという危険なことになるのです。
通常ウイルスは、空調の風に乗って、下へ下へと流れると言います。
しかし人が密集するドア付近では、乗客の頭の近くにウイルスが留まります。
その結果、ウイルスが鼻や目などに触れて、多くの人が感染するリスクがあると言うのです。
では、座席付近はどうなのでしょうか?
従来下りられなかったウイルスが、座っている人と立っている人の間のスペースに落下することになります。
座席付近は、ドア付近に比べると人数が少なく、ウイルスは通路に立つ人と座っている人のわずかな隙間を通り、下に落ちていきます。
ウイルスが乗客に触れにくく、その分リスクは低いと言います。
中でも特に、座席に座っている人の周りはウイルスが減少しており、電車内で最も感染リスクが低いと言うのです。
エレベーター内の密閉空間では?
一方、同じく身近な密閉空間と言えば、職場やマンションなどのエレベーターです。
こちらもドア付近に立つ方が感染リスクが高いのかというと、どこに立ってもおそらく同じような感染リスクになる、ということです。
全員が立っている状態のため、立つ場所によって変わることは無いと言います。
しかし、例えば東京スカイツリーのように、高層階まで長い時間乗る場合は、一番奥に立ってドア方向を向いているのが安全だと言うのです。
一番奥に立つのが、せき、くしゃみ、飛沫感染には、リスクの低いポジションだと考えられます。
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まとめ
新型コロナウイルスが流行してから不安な日々を送っていますが、電車に乗る位置で感染リスクが変わるということは知りませんでした。
昨日も電車に乗りましたが、日中だったためか満員ではなく、座席に座ることができましたが、「現在、空調は除湿をしています。」と車内放送されていたので、それもウイルスの感染予防の一環なのかな?と思ったところでした。
情報も錯綜していて、何をどうすれば良いのかはっきりわからない現状ですが、自分でできる情報はとりあえず取り入れて感染予防していきたいと思います。