2月14日、例年であれば冷え込みが厳しい時期ですが、日中の東京都心の最高気温は16℃、4月はじめごろの陽気に包まれました。
暖冬と言われるこの冬ですが、急に暖かくなったりそうかと思うと寒くなったりの激しい寒暖差や天気の急変で、体調不良を訴える声が…
『天気が悪いとちょっと頭痛がするかな…。』
『体調悪いなと思うと朝雨が降っていたりします。』
実は、そうした心身の不調をもたらす要因のひとつが、天気の急変を引き起こす「気圧」の変化にあると言うのです。
2月14日、「Live News it!」の「ha te na(はてな)」のコーナーで、特集をしていましたのでご紹介します。
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気圧と体調不良の関係
気圧と体調、目には見えないところで一体何が起こっているのでしょうか?
東京・世田谷区にある「せたがや内科・神経内科クリニック」には、天気の変化で様々な不調を訴える人たちが…
『天気が崩れると必ず首が重たくなり、頭痛も出てきてしまう。』
『これから雨が降るとか降る前になると、頭が痛くなったり吐き気がしたりします。』
ここ数日、クリニックにはこうした症状の患者が多く訪れていました。
その理由を院長(久手堅 司さん)に聞くと…
『人間の身体は気圧の変化にも反応しやすいと言われています。めまい・頭痛・全身けん怠感・低血圧など、色んな症状が出てくるものを一般的に「気象病」と呼んでいます。』
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気象病とは
「気象病」とは、気圧や気温、湿度など、天気の変化によって起きる様々な体の不調を表す総称なのです。
この数日、天気が急変することが多かったため、その陰で「気圧」も大きく変化していました。
天気図を見てみると、2日前(2月12日)は、列島の広い範囲が高気圧に覆われた影響で晴れ間が広がりました。
ところが、1日前(2月13日)は一転、低気圧が覆って雨に…
そして今日(2月14日)また高気圧に覆われて、天気が回復しました。
気圧の変化が身体に影響
この目に見えない気圧の変化が、私たちの身体にどのように影響を与えているのでしょうか?
そこで実験を行いました。
まず用意したのは、内部の空気を抜くことで食品の長期保存ができる「真空保存容器」と「マシュマロ」です。
容器の中にマシュマロを入れ、徐々に空気を抜くと、内部で気圧が下がる「低気圧」の状態が作り出されます。すると、中のマシュマロがみるみるうちにどんどん大きくなりました。
容器の中で何が起こったのかというと…
周りの気圧は下がり、マシュマロの中の気圧は元の気圧と同じなので、その分、周りの低くなった気圧の方に膨らんでいった、ということなのだそうです。
あらゆる物体は気圧により周囲から圧力を受けていて、その力につぶされないように、内部から押し返す力が働いています。
実験では、保存容器から空気を抜き、気圧が低い状態になったことで、マシュマロを押す圧力が弱まり、その結果大きく膨らんでいったのです。
この現象と同様に、普段私たちの身体も気圧による圧力を受けていて、体内から押し返す力が働いています。
では、周囲の気圧が下がると、私たちの身体にどのような影響が出るのでしょうか?
耳の奥には「内耳」という、音の信号を脳に送ったり身体のバランスを保つ部位があります。
急激な気圧の変化が起きると、気圧を感じる内耳の中の部分が敏感に反応し、頭痛やめまいを引き起こすと言います。
さらに、周囲の気圧が低くなることで、身体の中から押し返す力の方が強くなり、身体が若干膨らんだ状態になります。
その影響で古傷が痛んだり、血管や内臓が膨張し血行が悪くなることで体調不良を感じることがあると言います。
体調管理アプリ「頭痛ーる(ずつーる)」
気象予報士が編み出した新サービス「気圧予報」を行っているという会社があります。
気圧の変化による体調管理を行う「頭痛ーる(ずつーる)」というアプリのサービスをしている「株式会社ポッケ」です。
スマホ向けのアプリはすでに200万人がダウンロードしているという気圧予報「頭痛ーる」は、通常の天気予報に加え、時間ごとに気圧がどう変化していくかをグラフでわかりやすく見ることができます。
さらに、気圧の急激な変化で起きる体調の変化を、注意や警戒など、5段階で予想してくれるんです。
この予想の元となっているのが、ユーザーから日々寄せられる体調報告でした。
気圧の下がり方とユーザーの痛みの増え方が重なっていて、関係性がわかるのだと言います。
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手軽にできる耳ストレッチ
では、この気圧の変化を乗り切るにはどうすればいいのでしょうか?
耳周りの血流を良くすることで体調を良くするという、手軽にできる対処法があったんです。

低気圧には耳ストレッチ
①耳たぶを軽く横に引っ張って離す ×2回
②前・後ろ・斜めにぐるぐるまわす
③耳の裏側のへこみの部分を親指で強く20~30秒間押す
天気が悪くなり始めた時や体調が悪くなり始めた時の症状が落ち着くと言われているということです。
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まとめ
20年以上も交通事故のむち打ち症の後遺症に悩まされている私は、まさにこのような気圧の変化に弱く、雨が降る前になるといつも首から頭が痛くなり、ひどい時は吐き気もしてしまいます。
2月12日は仕事中に苦しくてたまらなくなり、ムカムカして吐き気までしてしまったので、1時間早退して帰ってきたほどだったので、この特集を見て胸に落ちました。
私は早速「頭痛ーる」をダウンロードし、耳のストレッチを習慣にしています。